失敗から学ぶ!雨樋の適切な配置と誤った設置による影響を徹底解説
雨樋を正しく機能させるためには、正しい位置へ設置することが重要です。
雨樋を誤った位置に取り付けると様々な問題を引き起こす可能性があり、それを修正するためには更なる手間もかかります。
今回の記事では、雨樋を誤った位置で設置してしまった失敗事例とその修正方法を解説します。
目次
雨樋の設置位置の失敗事例
軒樋の勾配不良
軒樋(のきどい)は屋根の縁に沿って取り付けられ、屋根から流れてくる雨水を最初に受け止める部材です。
雨水をスムーズに排水するため、軒樋は勾配をつけて設置することになっています。
ちなみに勾配(こうばい)とは、傾斜もしくはその角度のことです。
勾配が小さすぎると排水しきれなかった雨水が軒樋から溢れる可能性があり、逆に勾配が大きすぎても集水器に一気に水が集まりすぎて、排水のペースを超え溢れてしまう可能性があります。
軒樋がどこを指すか分からない場合は、以下の記事で詳しく紹介しているため併せてご覧ください。
雨水が軒樋から飛び出る
軒樋は「鼻隠し」や「垂木」と呼ばれる部分に固定した、軒金具に取り付けます。
屋根の形や勾配によって雨水の流れてくる勢いや量も変わるため、それらを計算した上で雨水をしっかりと受け止められる位置に取り付ける必要があります。
位置がずれていると、流れてきた雨水を正確に受け止めることができずに雨樋から雨水が溢れ出てしまいます。
建物の美観を損なう
近年は特に、雨樋はなるべく目立たないよう設置することが多いです。
優良な業者であれば、建物外観にも配慮した設置を行ってくれると思うものの、事前に図面などを確認しながら設置位置について説明をしてもらうと安心でしょう。
雨樋の設置に際しては、まず使用する雨樋の選定、そして必要な落とし口の数などを確認します。
ちなみに落とし口とは、軒樋またはバルコニー等から竪樋に雨水を集約する箇所の名称のことです。
この落とし口の位置は、外観に大きく影響する竪樋(たてどい)の設置位置とも関係します。
排水機能が正しく機能しない
雨樋を通り地面まで流れた雨水は、側溝に流すか雨水マスへとつなぎ、正しく排水する必要があります。
雨水を垂れ流しにして地面が濡れた状態が続くと、住宅基礎の劣化やシロアリ被害などを招く恐れがあるためです。
しかし雨樋の排水口の位置が排水設備に適した位置にないと、排水機能正しく機能せずトラブルに繋がります。
雨樋の設置位置に問題があった場合
軒樋の勾配を修正
軒樋の勾配を修正するためには、軒樋を支える支持金具の位置を調整します。
軒樋勾配の基準は10mあたり30~50mm程度、軒樋金具の間隔は一般的には60cm程と言われているものの、雨樋の種類や降雨量、屋根の形状などによっても変わります。
適切な軒樋勾配を取ることは繊細な作業です。
悪化させないためにも、専門業者に依頼することをおすすめします。
軒樋の位置を修正
軒樋の位置を修正するためには、支持金具の位置を調整します。
屋根の勾配に合った雨樋の取り付け位置は、素人では判断が難しいため専門業者へ依頼しましょう。
雪の多い地域では、屋根から落ちてくる雪庇による軒樋の破損・変形を避けるため、通常よりも低く軒樋を取り付けるケースもあります。
建物の外観に合わせた位置に修正
美観として現状の雨樋の位置が気になるケースです。
雨樋の位置や色の変更などで外観イメージは大幅に変わります。
雨樋の位置を変更する場合は、既存の雨樋や支持金具を撤去し新たな場所へ設置し直します。
雨樋の色を背景となる外壁や屋根の色と合わせることでも、外観の印象を変えることが出来ます。
排水設備に合わせた位置に修正
雨樋の排水口が側溝や雨水マスまで遠い場合、長い距離の配管工事が必要なため費用が高額となります。
また排水管を地面の中に埋め込む場合は、コンクリート打ちの前に配管工事を終えていないといけません。
事前に適切な排水方法を選択し、それに合わせた雨樋の位置を検討することが重要です。
設置後に排水機能が正しく機能していないことに気付いた場合は、専門業者に相談して適した位置に雨樋の位置を修正もしくは配管工事などを追加で行いましょう。
雨樋からの排水方法については、機能や注意事項を以下の記事で詳しく紹介しています。
方法は複数あるため生活スタイルに合ったものを選んでください。
まとめ
雨樋の設置位置を誤ると、様々な問題を引き起こす可能性があります。
正しい位置を判断するには、屋根の形状やその地域の天候特性、周囲の環境など、多くの要素を考慮する必要があるため素人では判断が難しいです。
是非専門知識を備えた業者へ相談しましょう。
また、後から設置しなおすことになれば費用もかかるため、事前に図面などを確認し設置場所をご自身で把握することも重要です。
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