雨樋の集水器は取り外せる!取り外しと掃除の手順を必要な道具とともに紹介
雨樋には「集水器」と呼ばれる部品があります。
集水器にゴミや汚れが溜まると、スムーズな排水が行えず樋から雨水が溢れてしまいます。
今回の記事では、集水器の外し方や掃除方法、注意点などをご紹介します。
目次
雨樋の「集水器」とは?
流れてきた雨水を集水するコップ状の器具
軒樋と竪樋が交わる部分にカップ状になっている器具があります。
これが集水器(じょうご)です。
軒樋は集水器に向かって水が流れるよう、勾配を付けて取り付けられています。
軒樋を流れてきた雨水が集水器に集まり、竪樋へ流れて行きます。
軒樋・竪樋についての解説は、以下の記事に載せています。
集水器は詰まりが起きやすい
集水器へ集まってくる雨水と共にゴミや落ち葉も流れてくるため、詰まりが起きやすい箇所です。
また、この部分が破損すると雨水の漏れが起こります。
そのため定期的な点検や掃除が必要となるのです。
集水器の設置方法は2パターン
集水器の取り付け方は2パターンあります。
集水器と重なる部分の軒樋を一部切り離して集水器の中に左右の軒樋が入るように設置する方法と、軒樋に穴を開けて集水器をはめ込むように設置する方法です。
どちらを選択するかは集水器の形によって決めると良いでしょう。
主要な集水器の種類5選
飾り集水器
四角い受け皿に排水口がついた一般的な集水器です。
表面や上部に装飾が施されたものもあります。
洋風・和風と住宅デザインを選ばず、使い勝手が良い点が特徴です。
半円型、角型、リバーシブル型(片方は丸型、もう片方は角型の雨樋)の軒樋にも取り付けることができます。
E型集水器
軒樋の下部に排水口がついたような形状の集水器です。
軒樋と集水器に一体感があり、すっきりとした印象になります。
また排水部分が長い点も特徴です。
ラッパを立てたような形をしているため、業界では「ラッパ」とも呼ばれます。
F型集水器
E型と同じく軒樋の下部に排水口がついた形状ですが、E型よりも排水部分が短い集水器です。
そのため軒樋がずれないよう、ストッパーの設置が必要になります。
雨樋全体の形によってF型とE型集水器を使い分けますが、集水器をより目立たなくしたい場合はF型集水器を利用します。
N型集水器
E型やF型と同様に軒樋の下部に排水口がついたような形状ですが、排水部分に角度のついた口が付いている集水器です。
排水角度が変えられるため、屋根の形状によってはN型集水器を利用します。
P型集水器
寄せマスとも呼ばれており、2箇所の縦樋の合流部に設置して排水をひとつにまとめるための集水器です。
竪樋の本数を減らせるため、コスト削減や見た目をスッキリさせる効果もあります。
集水器の取り外し方
①足場を用意する
脚立を2台並べて、間に足場板を通すと簡易足場になります。
はしごや脚立でも行えるものの、作業効率が落ちるため安定した足場があった方が良いでしょう。
2階の雨樋や3m以上の高所にある1階の雨樋においては、無理をせずに専門業者へ依頼してください。
②竪樋を外す
まず集水器と連結している竪樋を外します。
これは、集水器下部についているリングを回すと外れます。
ジョイント部分が固くなっている場合は、ヘラやマイナスドライバー等をゆっくりジョイント部分に差し込むことで外れるはずです。
ジョイント部分が接着加工されている場合は、無理矢理外そうとせずできる範囲での掃除にとどめてください。
無理に剥がそうとすると雨樋の欠損につながるためご注意ください。
③軒樋から集水器を外す
軒樋の側面両側に集水器の耳が引っ掛けてあるため、耳を上部に引き上げるようにして片側ずつ外します。
軒樋と集水器が接着加工されている場合は、無理に剥がそうとすることはやめた方がいいです。
取り外した集水器は、洗いやすい方法で丸洗いしてしまいましょう。
取り外した集水器の戻し方
集水器の元の位置を確認し、前面のフックを軒樋に引っ掛けます。
集水器を取りつける軒樋は穴の加工が施されていたり、水勾配が調整されているため、元あった同じ場所に戻しましょう。
そして奥側のフックを軒樋に引っ掛けます。
集水器を取り外さない場合
無理は厳禁!取り外さなくてもある掃除は可能
集水器の掃除は外さなくてもある程度行うことが出来ます。
無理矢理外そうとしたり、不安定な場所での作業で雨樋に負荷がかかってしまうと、雨樋の欠損や勾配不良を招く恐れがあります。
DIYや高所作業に慣れていない方は、無理をせずご自身のできる範囲での掃除を行うか、専門業者へ依頼することをおすすめします。
掃除のために用意するもの
・手袋(手指の怪我防止)
・トング(大きいゴミを取り除く)
・ホース(水が流れることを確認する)
・ワイヤーブラシ(トングで取り切れない奥のゴミを掃除する)
※ワイヤーブラシについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
取り外さずに行う集水器の掃除手順
①トングを使って大きいゴミを取り除く
②手の届かないゴミはワイヤーブラシを回転させながらゆっくりと通し掃除する
③ホースで集水器に水を流し、正常に流れることを確認する
まとめ
集水器は軒樋と竪樋をつなぐ重要な部品です。
施工業者によっては集水器周りを接着加工しているため、ご自身では取り外しが難しい場合もあるかもしれません。
しかし大きなゴミや落ち葉を上から取り除くだけでも効果はあります。
掃除と共に集水器に破損等がないか定期的にチェックし、雨樋を正しく機能させましょう。
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