コラム

雨樋施工マニュアル!必要な道具や正しい取り付け方法、手順を解説

DIYに慣れている方だと、ご自身で雨樋を取り付けたいと思う方もいるでしょう。

今回の記事は、自分で雨樋を取り付けたいという方へ向けた雨樋施工マニュアルになります。

大切な家を雨から守るためには、雨樋を正しく施工し機能させることが重要です。

正しい取り付け方法と取り付けの際に大切なポイントの他、

必要な道具や、雨樋の選び方、取り付ける順番と方法などを詳しくご紹介していきます。

DIYでの雨樋施工の参考にしてください。

雨樋を施工する際に必要な道具とは?

雨樋を正しく取り付けるために、まずは必要になる道具をご紹介します。

雨樋

雨樋は軒樋、集水器、竪樋などの様々な部品で構成されています。

まずは施工に必要な雨樋を用意しましょう。

雨樋各部品

雨樋の主な部品には下記のような種類があります。

  • 軒樋・・・屋根から落ちる雨水を最初に受ける部品で、屋根の軒と並行についている雨樋です。
  • 集水器・・・名前の通り、軒樋を流れてきた雨水を集めて下へ流す役割があります。
  • 竪樋・・・集水器から落ちてきた雨水を地面へと流す、縦に取り付ける雨樋です。
  • 軒金具・・軒樋を固定するための金具で、家の外壁に固定し、軒樋が落ちないように支えます。
  • エルボ・・雨樋の向きを変えるために使用する部品です。
    雨樋は外壁や家の周りの障害物に合わせて道筋を作るため、90°や105°など必要な角度の部品を用意します。
  • でんでん・・竪樋を外壁に固定するための金具です。

雨樋には実は種類がたくさんあり、形状や素材、色やデザインなども様々です。

DIYでの施工におすすめなのは塩ビ製の雨樋ですが、

近年はスチールと塩ビのハイブリッド素材の雨樋なども販売されています。

アイアン|パナソニック

こちらの記事では、代表的な雨樋メーカーの特徴と代表商品について詳しくご紹介しています。

雨樋にもメーカーがあるの?メーカーとそれぞれの特徴を一覧で説明!

 

足場

2階以上の雨樋を施工する場合、作業は脚立等では届かない高所となります。

安全に作業するために、足場業者に足場を設置してもらいましょう。

一階の場合でも、家によっては3m程の高さになりますので、脚立もしくは足場を用意する必要があります。

のこぎり、電動カッター

雨樋はメーカーによって決められた長さで販売されています。

家の形や必要な長さに合わせて雨樋をカットして施工するため、のこぎりまたは電動カッターを用意しましょう。

手袋

雨樋の材質は、塩ビもしくは塩ビに鉄が混ざった素材のものが一般的です。

安全のため、雨樋をカットする際には手袋をし、手を切らないよう注意して作業しましょう。

電動ドリル、プラスドライバー

軒金具を取り付ける時に必要になります。

また、でんでんを外壁に取り付ける際、下穴を電動ドリルで開けておくととても作業がしやすくなります。

ハンマー

竪樋を取り付ける際には、まず「でんでん」と呼ばれる部品を取り付けます。

でんでんの多くはハンマーで釘を叩いて固定するので、用意したほうが良いでしょう。

でんでんに関してはこちらの記事で詳しく紹介しています。

雨樋の部材「でんでん」とは?役割や取り外し方、交換に際する注意点を紹介

 

雨樋の施工マニュアル

必要な道具が用意できたら、雨樋を取り付けていきます。

正しい取り付け手順と方法に則り、施工を行いましょう。

1.軒金具を取り付ける

軒金具は様々な住宅の屋根や外壁に合わせられるよう、「打ち込み」「正面打ち」「横打ち」といったタイプがあります。

家のどこに取り付けるかを確認してから金具を用意しましょう。

軒樋は屋根から流れてきた雨水を受け止める役割があります。

そのため、軒樋が雨水をきちんと受けられる位置に来るように、軒金具を取り付ける必要があります。

軒先から流れる雨水が軒樋の中心に落ちるよう、金具の前後の位置を調整します。

その際、軒樋の中をきちんと水が流れるように、軒樋を受ける部分が水平になるように注意しましょう。

軒金具は455mm〜910mmの感覚で取り付けます。

風雨や積雪量などの気象条件により設置の間隔は異なります。

軒金具と水糸

軒樋施工の1番のポイントは、水勾配を取ることです。

まず、雨水を落とす位置(=集水器を設置する位置)を決めて、そこが一番低くなるように設定し、

水が高い所から低い所へ流れるように勾配をつけて金具を設置します。

専門業者は軒金具に糸をつけて張り、水勾配を確認しながら取り付けを行います。

雨樋の勾配については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

【雨樋】建物において雨水排水に欠かせない雨樋と勾配の関係とは?

軒金具の固定には、ハンマーや電動ドライバー等を使います。

使用する金具によって道具とビスの種類が変わりますので、確認してから取り付けましょう。

軒といの施工方法|パナソニック

2.軒樋を取り付ける

軒金具を取り付けられたら、軒樋を金具に取り付けます。

軒樋はメーカーによって決められた長さで販売されているので、取り付ける屋根の軒をスケールで測り、必要な長さにカットしてから使用します。

軒樋の長さが足りない場合は、「軒継手」という部品を使います。

軒継手を使うと、軒樋と軒樋を繋げることができるので、あらかじめ屋根の軒の寸法でどこで継手を使うか考えておきましょう。

屋根のコーナー部分には「曲がり」という軒樋の部品を使用します。こちらも必要に応じて用意しましょう。

3.集水器を取り付ける

軒樋が取り付けられたら、雨水を下に落とす位置に集水器を取り付けます。

集水器を取り付ける場所を決めたら、軒樋に穴を開けます。

大きな穴を開けてしまうと、軒樋から雨水が漏れてしまうので、集水器の穴のサイズを確認してから開けましょう。

集水器の取り付け

集水器にエルボを取り付けると外壁に沿うように竪樋を配置することができます。

エルボについては、こちらの記事でもご紹介しています。

雨樋の部材「エルボ」とは?役割や取り外し方、施工の際の注意点をご紹介

4.でんでんを取り付ける

次に、でんでんと呼ばれる竪樋金具を外壁に取り付けます。

金具の固定にはハンマーまたは電動ドライバーを使用します。

でんでんは50~120mmの長さの取り付け部品になるので、外壁に竪樋が沿うような配置になります。

でんでんを取り付ける場所は、外壁の中にある柱に取り付けられると良いでしょう。

でんでんは縦に900mm間隔程で取り付けましょう。

竪樋とでんでん

5.竪樋を取り付ける

次に、でんでんに竪樋を取り付けます。

金具をしっかりはめこみましょう。

上の写真のように、2階の樋は1階の屋根の上を竪樋が這うような配置になることがあります。

足場ではなく、屋根の上に登っての作業となる場合は転倒や落下に注意して行いましょう。

階高に関わらず、ご自身での危険と感じた場合は専門業者に任せることをお勧めします。

竪樋排水

竪樋を地上まで配置したら、地中配管等へ接続しましょう。

これで取り付けは完了です!

まとめ

DIYに慣れている方であれば道具の扱いにも慣れており、1階の雨樋であればご自身での施工も行えるかもしれません。

ただし、高所での作業は大変なため、安定した足場を確保し十分に注意を払った上で作業を行ってください。

また、雨樋を正しく機能させるためには、樋のサイズ選びや水勾配の計算など、専門的な知識も必要になります。

不安な点がある方は、無理をせず専門業者へ依頼することをおすすめします。


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