コラム

雨樋からの水漏れを防ぐ方法と改善策 | 4つの原因と対策のご紹介

ご自宅の壁周りの地面が不自然なほど湿っていたり、水たまりが出来ていたことがありませんか?

地面の水はけが悪くなっている以外に、その許容量を超えた水が集まっている可能性があります。それは、屋根の雨水を集めて地面や雨水管に落としている「雨樋」の機能が十全に働いていないことが原因かもしれません。晴れた夏の日なら打ち水の代わりになるかもしれませんが、やぶ蚊が発生したり冬場の朝などは凍結したりするとちょっと危険ですよね。

今回の記事では、雨樋から雨水が溢れる症状の、原因と改善策をご紹介していきます。

雨樋から水が溢れる4つの原因

・落ち葉やほこりの堆積による詰まり
・雨樋の排水能力を超えている
・雨樋の破損、変形
・雨樋の取り付け位置の不具合

原因①|落ち葉やほこりの堆積による雨樋の詰まり

落ち葉やほこりの堆積による雨樋の詰まり

雨樋から雨水が溢れる原因として一番に考えられる原因が、落ち葉や泥、ほこりなどの堆積による詰まりです。最近では減ってきましたが、小鳥の巣が詰まりの原因になっていることもあります。山間部の多い山梨県に限らず、樹木などでCO₂削減のための緑化を進める都市部に近いところでも起こりやすくなっています。

原因②|雨樋の排水能力を超える

雨樋の排水能力を超える

設置する雨樋のサイズは、その地域の雨量強度と屋根の面積、排水能力から算出します。雨量強度とは1時間当たりの降雨量のことを示します。標準的な雨樋の数値は160mm/hで、普通の雨より多めの数値になっています。ですが、昨今はゲリラ雷雨や線状降水帯の発生による局地的な豪雨もあるため、取り付けられた雨樋では雨水を処理しきれず、雨水が溢れる事態となることもあります。だからと言って、大きいものを取り付けるとなると予算もかかります。雨樋のサイズは住宅全体のデザインや予算との兼ね合いもあり判断が難しい部分もありますので、専門業者に相談することをおすすめします。

原因③|雨樋が破損、変形する

雨樋が破損、変形する

近年の気象変動は多くの地域に災害をもたらすことが増え、山梨県でも2014年の大雪や2019年の台風などで、雪庇(軒先端部から迫り出ている雪の塊)による軒樋や集水器の変形・破損、強風による軒樋や呼び樋の破損、落雪や飛散物による這い樋の破損などがおきました。そのほか、紫外線や太陽熱などによる経年劣化の結果、雨樋の歪みや変形が発生することもあります。

原因④|雨樋の取り付け位置の不具合

雨樋の取り付け位置の不具合

軒樋は、「鼻隠し」や「垂木」と呼ばれる部分に固定した軒金具に取り付けていきます。取り付け位置がずれていると、流れてきた雨水をきちんと受け止められず雨樋から雨水が溢れてしまいます。

先程も言及した、2014年の大雪に見舞われた地域では、その後、軒樋の位置を以前より全体的に低く取り付ける傾向が出てきました。雪庇による軒樋の破損・変形を減らすための方法ですが、屋根が大きい場合には流れてきた雨水が軒樋を飛び越えてしまう可能性がでてきてしまいました。

また、軒樋を取り付ける際には、雨水が流れ易いようにある程度勾配をつけているのですが、屋根の軒側が長い住宅の場合には角度が不足してしまう場合もあります。

雨樋から水が溢れる場合の4つの対処方法と事前対策

対処方法①|雨樋の掃除

詰まってしまった後は、とりあえず掃除です。落ち葉や鳥の巣などのある程度の大きさのものは取り除きます。大量の埃もですが、ホースの水などで強制的に流してしまうと他の場所での詰まりを誘発してしまいますのであまりお勧めはできません。できれば専門業者にご依頼ください。詰まりが一か所だけでも他の点検も兼ねられれば予防にもつながります。

事前の対策として、落ち葉ネットといわれる網を軒樋の内側に取り付けることで詰まりを防ぐことが出来ます。軒樋の形状に合わせて取り付けられるよういくつかのメーカーから販売されています。素材も加工のしやすい樹脂製品や耐久性の高い金属製のものがあります。取り付ける際は、専門業者に頼むのが安心ですがDIYが好きな方は1階の屋根の樋くらいならご自身で取り付けることも可能です。その時は無理な姿勢になったりしないよう安全にはご注意ください。

定期的な掃除が、大きなトラブルを未然に防ぐことにつながります。地域によって時期は異なるかと思いますが、梅雨前、台風シーズン前、落葉が終わった後などがおすすめです。

対処方法②|雨樋の取り替え

設置する雨樋のサイズは、その地域の雨量強度と屋根の面積、排水能力から算出します。雨量強度とは1時間当たりの降雨量のことを示します。標準的な雨樋の数値は160mm/hで、普通の雨より多めの数値になっています。ですが、昨今はゲリラ雷雨や線状降水帯の発生による局地的な豪雨もあるため、取り付けられた雨樋では雨水を処理しきれず、雨水が溢れる事態となることもあります。だからと言って、大きいものを取り付けるとなると予算もかかります。雨樋のサイズは住宅全体のデザインや予算との兼ね合いもあり判断が難しい部分もありますので、専門業者に相談することをおすすめします。

対処方法③|雨樋の交換・修理

雨樋の修理は、基本的に雨樋交換か部分補修の二択となります。耐久年数を超えてしまった雨樋については、交換をお勧めします。北側や東側の雨樋は劣化スピードが遅くなることが多いですが、交換作業時に足場の架設を必要とする場合が多い為、部分的な交換は足場が重複して費用が余計にかかることもありますのでご注意ください。部分的な補修は、施工が短期間になり費用面で安く済む反面、経年劣化した部分との強度の違いで、直していない部分への負担が多くなることで劣化が進みやすくなるケースもあります。

交換か部分補修どちらが適しているかは、専門業者に調査してもらった上で判断すると良いでしょう。

詳細はこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

雨樋が一度外れるとまた外れやすくなる!?その理由と対策法を解説

対処方法④|雨樋の取り付け位置を修正

屋根の形や勾配によって、雨水の流れてくる勢いや量も変わってくるので、それを計算した上で雨水をしっかりと受け止められる位置に取り付け直す必要があります。

雨樋施工時には、最適な取り付け位置を見つけることが重要になります。

詳細はこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

【専門家に聞く】雨樋の取り付け位置はどこがベスト?プロが徹底解説

まとめ

雨樋から雨水が溢れると、想定されていない箇所が思わぬ雨水の影響を受けてしまいます。外壁や住宅基礎へのダメージや、雨漏りなどより大きなトラブルにつながる可能性があるため、原因を特定し早急にメンテナンスを行いましょう。


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