【雨樋の種類】形状や素材ごとの特徴や価格、耐久性まで徹底解説!
目次
雨樋にも多くの種類があることをご存知でしょうか?
下記記事では雨樋の役割や必要性を解説しましたが、本記事では具体的にどのような形状や素材があるのか紹介していきます。
素材による特徴や価格、耐久性などの違いを参考にして、雨樋の交換や取り付けにお役立てください。
そもそも雨樋って何?という方は下記をご覧ください。
雨樋の形状とは?価格や特徴を解説!
雨樋には主に3つの形状があります。
半円型
古くから使われている断面が半円形の雨樋です。築30年以上の住宅では、ほとんどがこの半円型だと言って良いでしょう。和風建築が多い時代から使われているため、和風のイメージを持たれることが多いかもしれません。現在でも和風建築には多く使われています。半月型と言われることもありますが同じものを指します。形状が単純なので、他のタイプに比べて安価で、ホームセンターなどでも簡単に購入できます。
角型
断面が四角形の雨樋です。半円型に比べて流水量が多いため、降水量の多い地域で多く利用されています。その他にも、近年頻発しているゲリラ豪雨などの突発的な大雨に備えて角型を使う住宅も増えています。価格は半円型より割高となります。
特殊型
東北地方や北海道など積雪量が多い地域に多い雨樋です。雪かきをする際に雨樋を傷めないよう、複雑な形状をしているため、価格は高額になります。
雨樋の素材とそれぞれの特徴を解説!
雨樋の素材には、主に以下の5種類があります。
・塩化ビニール樹脂
・ガルバリウム鋼板
・銅
・ステンレス
・アルミニウム
それぞれ具体的に解説します。
塩化ビニール樹脂
雨樋の中で最もスタンダードな素材で、一般住宅で広く使用されています。軽量で組み立ても簡単、種類も豊富なため住宅の形状に合わせやすく、広く普及していることでコストも安く済むというメリットがあります。その一方で、紫外線や風雨で劣化しやすく耐久性は低くなります。山梨のように夏場の気温が高くなるような地域では耐久性が向上した鉄板入りのものが多く採用されています。
最近では、見た目は塩化ビニールと変わらないけれど、樹脂表面に紫外線に強い特殊加工を施した合成樹脂製の雨樋も出てきています。金属製には及びませんがある程度の耐久性は確保でき、塩化ビニール製と比べると割高にはなります。
ガルバリウム鋼板
ガルバリム鋼板は、鋼板にアルミと亜鉛の化合物をメッキした素材です。錆びにくく耐久性があり、加工もしやすいのが特徴です。他の金属素材と比べると安価ではありますが、塩化ビニール製と比べると割高です。屋根材としてはすでに普及が進んでいる素材で、雨樋としても人気が出つつあります。
銅
寺社仏閣などの日本建築で多く使用されています。新しく設置した時は輝く赤銅色ですが、経年とともに「緑青(ろくしょう)」と呼ばれるサビが現れ、深みのある色へ変化します。緑青に酸化することで防食機能が高まり長持ちします。雨樋の材質の中では高価になりますが、耐久性も高く風情のある外観に仕上がります。
アルミニウム
アルミ製のため雨水によるサビが発生しません。最大161mの長さまで製造できるので、つなぎ目がなくスタイリッシュに仕上げることができます。太陽熱による影響も少なく、たわみやそりも発生しにくい素材です。しかしながら、価格も高く流通量も少ないため、一般住宅で見ることは多くありません。
ステンレス
アルミニウムと同様にサビが発生しにくく、耐久性が高いのが特徴です。内側で雨樋と雨樋をつなぐことが出来るため、つなぎ目があまり目立ちません。アルミニウムよりは安価ですが、流通量が少ないこととキズが付きやすいことが難点です。
施工性 | 耐久性 | 価格 | |
塩化ビニール樹脂 |
◎ | △ | ◎ |
ガルバリウム鋼板 | ○ | ◎ | ○ |
銅 | ○ | ○ | △ |
ステンレス | ○ | ◎ | △ |
アルミニウム | △ | ◎ | △ |
どの素材も一長一短があり、一概に何がベストとは言い切れません。
しかし、最近では複数の素材を組み合わせ、価格や耐久性のバランスを取った商品も多く出てきています。どの素材の雨樋にするか迷った場合は、複合素材のタイプも検討してみると良いかもしれません。
まとめ
今回は雨樋の形状と素材別の特徴や価格、耐久性についてご紹介しました。
雨樋は風雨にさらされているだけでなく、雨水が大量に流れる場所でもあります。降水量や積雪量、地域の特性などを考慮しながら、ご自宅に合った形状・素材の雨樋を選びましょう。
どんなに耐久性に富んだ素材の雨樋でも、破損してしまったり、経年劣化により変形やヒビが入ったりするため、メンテナンスを行うことが重要です。定期的に点検や掃除をして、長く使えるようにしましょう。
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