【雨樋交換】山梨県甲府市　N様邸

今回は銅製雨樋の補修工事になります。

集水器¹（しゅうすいき）軒樋が受けた雨水を集め竪樋へと誘導する、軒樋と竪樋を連結している部位。や軒樋²（のきどい）屋根の軒先に設置されている樋。屋根から流れてくる雨水を集水器に集める役割を担っています。の加工部分のハンダが劣化してしまい、雨水が漏れてしまっていました。再度ハンダ付け出来れば良かったのですが、銅の板金そのものの厚みが再ハンダに耐えられるまではなかったため、新しい部分と交換をします。

劣化した集水器と軒樋の一部を取り外し、新しい部品に交換しました。入り隅部分には内飾り板を取り付けました。

二面の屋根が交わり谷になっている部分を「入り隅」と言います。谷形状の箇所には雨水が多く集まるため、勢いよく軒樋へ流れてきます。その飛び散りを防ぐ役割を持つのが「飾り板」です。

隣接した物置は集水器と呼び樋³（よびどい）軒樋と竪樋をつなぐための部材。集水器から竪樋を結ぶように斜めに取り付けられ、壁による支えがないため、丁寧な施工が求められます。を交換しました。交換した新品の部分は赤銅色の輝きで、既存の雨樋には緑青が発生しています。

2階の雨水と1階の谷部分の雨水が同じ箇所に集まってオーバーフローしていた部分には、投げ板を取り付けました。「投げ板」も飾り板と同様、雨水の飛び散りを防ぐ役割です。

こちらの雨樋は　新築時に全て職人さんが手作りで加工したものでした。今回は費用を抑える為に既製品を用いましたが、少しでも永く職人さんの技が残ってくれたらと思います。